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スパイラルパーマの男性

パーマ・カラーのダメージ対策!髪を守る正しいケア方法とは?

パーマやカラーをすると髪型に動きや立体感が出たり、印象をガラッと変えられたりとおしゃれの幅が広がります。

でも一方で、「髪がパサつく」「枝毛や切れ毛が増えた」「手触りが悪くなった」などダメージに悩む声も少なくありません。


薬剤によって髪の内部や表面がダメージを受けると、見た目のツヤや質感だけでなくスタイリングのしやすさや髪の健康そのものにも影響が出てしまいます。

そこで今回は、パーマやカラーによる髪へのダメージの原因をわかりやすく解説し、今日から始められる正しいヘアケア方法や日常生活での注意点までを丁寧に紹介します。

せっかく楽しんだパーマやカラーをできるだけ長く、美しくキープするためにまずは基本のケアを見直してみましょう。

 

パーマ・カラーで髪が痛む理由

髪の構造の図解

パーマやカラーを繰り返すことで髪が傷むのは、髪の内部構造に化学的な変化が起きるためです。

髪は「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という層からできており、それぞれが髪の強さやしなやかさ、美しさに関わっています。

  • キューティクル:髪の表面を覆うウロコ状の保護膜
  • コルテックス:水分やタンパク質が多く含まれ、髪の強度・柔軟性・色味を司る部分
  • メデュラ:太い髪にだけある中心部分(細毛には存在しないことも)

    パーマで髪が痛む理由

    ヘアパーマの仕組みの図解

    パーマは髪の形を変えるために内部の結合(シスチン結合)を一度切り離し、再結合させるという化学反応を利用しています。

    この過程で、髪の内側にあるコルテックスの構造が一時的に不安定になります。


    上の図は、髪の中に存在する「シスチン結合」「水素結合」「イオン結合」といった結合の仕組みと、パーマによる変化の流れを示しています。

    これらの結合が何度も繰り返し切断・再結合されることで、髪の内部が弱くなり切れ毛やパサつきにつながります。

    また、パーマ剤はアルカリ性であることが多く、キューティクルを開かせて薬剤を浸透させるため表面のダメージも避けられません。

    カラーで髪が痛む理由

    ヘアカラーの仕組みの図解

    カラーリングは髪の中のメラニン色素を分解しながら、酸化染料を浸透・発色させるというプロセスを経て色を定着させます。

    この工程で使用されるアルカリ剤や過酸化水素は髪のキューティクルを開き、内側にあるコルテックスにまで作用します。


    上の図では、メラニン色素の分解と酸化染料が発色する仕組みを視覚的に示しています。

    この化学反応は髪にとって大きな負担となり、特に繰り返しカラーをしている髪ほど、内部の水分やタンパク質が失われやすくなります。

    結果として、カラー後の髪は乾燥しやすく、ゴワつきや枝毛、色落ちといったトラブルが起こりやすくなるのです。

    パーマ・カラーの日常ケア

    パーマやカラーをした髪は見た目ではわかりにくくても内部にダメージを受けている状態です。

    サロンで仕上がったきれいな髪をキープするためには、毎日のホームケアがとても重要です。

    続いて、自宅でできる基本のダメージケアを紹介していきます。

    シャンプーは「ダメージケア用」または「アミノ酸系」

    カラーやパーマをした髪には、洗浄力が強すぎないシャンプーを選ぶのがポイントです。

    特におすすめなのが、「ダメージケア用」や「アミノ酸系」のシャンプー。

    これらは髪と頭皮にやさしく、必要なうるおいを残しながら汚れを落としてくれます。

    • ダメージケアシャンプー
      セラミド・ケラチン、アミノ酸などのダメージを補修する成分が配合されている。

    • アミノ酸系シャンプー
      洗浄力が強すぎない・肌なじみが良く、保湿効果があり、フケなどを防止してくれる。


    アミノ酸系は髪の主成分と同じたんぱく質由来の成分がベースになっており、洗うたびに髪をいたわるような使用感があります。

    また、シャンプー中は爪を立てず指の腹でやさしくマッサージするように洗うと頭皮への負担も軽減できます。

    トリートメントで髪の内部を補修する

    パーマやカラー後の髪は、髪の内部までダメージを受けている状態です。

    そのため、トリートメントによる補修ケアが欠かせません。

    ここで押さえておきたいのが、「インバストリートメント」と「アウトバストリートメント」の使い分けです。

     

    インバストリートメント(洗い流すタイプ)

    シャンプー後に使用する一般的な「洗い流すトリートメント」です。

    髪の内部に栄養を届け、ダメージを補修してくれる役割があります。

    使用の際は髪の中間〜毛先を中心に塗布し、5〜10分ほど時間を置くとよりしっとりとした仕上がりになります。

    週1〜2回は集中ケア用のヘアマスクやディープトリートメントを使うのもおすすめ。

    アウトバストリートメント(洗い流さないタイプ)

    ドライヤー前やスタイリング前に使うのが、この洗い流さないタイプのトリートメントです。

    髪を外的ダメージから守るコーティングの役割があり、熱や乾燥、摩擦の影響を軽減してくれます。

    オイルタイプやミルクタイプ、ミストタイプなどがあり、髪質や仕上がりの好みに応じて選べます。

    ドライヤー前に1〜2プッシュを手に取り、毛先を中心になじませるだけでツヤ感や手触りが大きく変わってきます。

    熱や摩擦から守る

    濡れた髪はキューティクルが開いたままの状態でとても傷みやすくなっています。

    シャンプー後はこすらずタオルでやさしく水分を取るようにし、ドライヤーの前には洗い流さないトリートメントやヘアオイルでコーティングしてから乾かすのが理想です。

    ドライヤーやアイロンの熱も髪のダメージを進行させる原因になるため、なるべく低温設定で一箇所に長く当てないように注意しましょう。

    寝ている間の摩擦が気になる人はシルク素材の枕カバーなどを使ってみるのも効果的です。

     

    どうしてダメージが気になるときは?

    毎日のケアを丁寧に続けていても、「毛先がパサつく」「手触りがゴワつく」「ツヤが戻らない」と感じることがあります。

    そんなときは通常のトリートメントに加えて、さらに一歩踏み込んだ補修ケアを取り入れましょう。

    週に1〜2回の集中ケア

    普段使っているトリートメントだけでは補いきれないダメージには、集中ケア用のヘアマスクやディープトリートメントを週に1〜2回取り入れるのがおすすめです。

    これらは保湿成分や補修成分が高濃度に配合されており、傷んだ髪の内側にしっかりアプローチしてくれます。

    使用するときはシャンプー後に水気をしっかり切り、毛先を中心に塗布して5〜10分程度放置するのがポイント。

    お風呂で湯船に浸かりながら使えば、蒸気で浸透力も高まりよりしっとりとまとまりのある仕上がりになります。

    サロンでダメージケアトリートメント

    市販のケアでは限界を感じる場合は、美容室でのトリートメントメニューを受けるのも一つの選択肢です。

    サロンでは髪の状態に合わせた高濃度の補修成分を使い、超音波やスチームなどの専用機器を使ってより深く・確実に栄養を浸透させることができます。

    また、美容師に直接髪の状態を見てもらえるため、自分に合ったケア方法や商品をアドバイスしてもらえるのも大きなメリットです。

    特に、ブリーチやハイダメージ毛の方には一度プロの手を借りてリセットするのがおすすめ。 

     

    パーマ・カラーを楽しむなら、ダメージケアは必須!

    パーマやカラーは髪型の印象を大きく変えてくれる反面、髪に少なからず負担がかかる施術です。

    髪の内部やキューティクルがダメージを受けたまま放置すると、パサつきや広がり、ツヤのなさといった悩みに繋がってしまいます。


    そうならないためにも、日常的にダメージケア用やアミノ酸系のシャンプーを使い、トリートメントで内側から補修し、ドライヤーやアイロンの熱・摩擦から髪を守ることが大切です。

    また、週に1〜2回の集中ケアや美容室でのプロによるトリートメントも髪の回復に効果的です。


    パーマやカラーを長く楽しむには、「傷んだらケアする」ではなく「傷む前から守る」という意識がポイント。

    今日からのケアで、ダメージに負けない美しい髪を育てていきましょう。

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