
生え癖にもう悩まない!スタイリングが劇的に変わる生え癖の対策法
前髪が浮く、分け目が勝手にできる、襟足が跳ねるなど…
思い通りに決まらない髪型に悩まされている人は、もしかすると生え癖が原因かもしれません。
どんなに丁寧にスタイリングしても、根本の向きや毛流れが邪魔をしてしまうと、納得のいく仕上がりにはなりません。
髪の生え方には個人差があり、この癖を理解していないとどんなにいいヘアスタイルでもなかなかセットがキマらないことがあります。
そこで今回は、生え癖の基本知識から原因や日常ケア方法まで詳しく解説します。
生え癖に合わせたケアやセットを取り入れるだけで、ヘアセットの悩みが軽減され、思い通りのヘアスタイルを再現しやすくなります。
生え癖とは?

髪が自然に生える方向や流れ方には個人差があり、それによってスタイリングのしやすさや髪型のまとまりやすさが大きく左右されます。
この髪が自然に生える方向や流れ方が「生え癖」です。
たとえば、前髪が割れやすかったり、つむじまわりが浮いたり、襟足が外側にはねてしまうといった悩みは生え癖が関係していることが多いです。
また、生え癖と見分けがつきづらいのが「くせ毛」です。
どちらも髪がうねったり流れたりする原因になるため、見た目だけでは判断が難しいことがあります。
生え癖は髪が頭皮からどの方向に、どの角度で生えているかによって決まります。
一方で「くせ毛」は髪の内部構造や断面の形状など、毛そのものの性質に由来するものです。
では具体的に、くせ毛との違いについて詳しく見ていきましょう。
くせ毛との違いは?
生え癖とよく混同されるのが「くせ毛」です。
しかし、両者は原因も対処法もまったく異なります。
くせ毛は、髪の内部構造や断面の形状によって自然と髪がうねったり広がったりする髪質のことを指します。
主に遺伝的な要因によって決まり、毛髪自体が波打っていたりねじれていたりするのが特徴です。
湿気の影響を受けやすく、スタイルが崩れやすいのもくせ毛ならではの悩みです。
一方、生え癖は毛穴の向きや頭皮の形状などによって、髪が特定の方向に流れてしまう現象のことを指します。
髪の毛自体の質には問題がない場合も多く、毛の根元部分の生え方が原因です。
そのため、生え癖はブローやカット、パーマなどの方法で比較的コントロールしやすいのが特徴です。
つまり、「髪の形が原因か」「毛根の向きが原因か」という視点で見分けることが重要です。
それぞれに合った対策を知ると、日々のスタイリングも格段にしやすくなります。
続いて、生え癖の主な原因を見ていきましょう。
生え癖の主な原因
生え癖とは、髪が特定の方向に流れたり、浮いたり、割れたりする現象です。
どれだけ丁寧にスタイリングしてもすぐに元の方向に戻ってしまう、という経験がある人も多いのではないでしょうか。
実はこの言うことを聞かない髪には明確な原因があります。
そこで、生え癖が起こる主な原因を4つの観点から詳しく解説していきます。
1.毛根の角度
もっとも基本的な原因のひとつが、髪が生えてくる毛根(毛穴)の角度です。
頭皮の毛穴が真上を向いていれば髪も自然と真っ直ぐに伸びますが、毛根が斜めに生えていると髪の毛はその方向に流れていきます。
特に前髪やつむじ周辺はこの傾きの影響を強く受けやすく、意図しない分け目や浮きが生まれる原因となります。
この傾きは遺伝や個人差によるもので、基本的には変えることができません。
2.骨格(頭の形)
実は頭の形、つまり骨格も生え癖に大きな影響を与えています。
たとえば、頭頂部が平らな絶壁の人は髪が寝やすく、ボリュームが出にくくなる傾向があります。
一方で、側頭部が張っていると、その部分の髪が外に広がりやすく横にボリュームが出てしまいがちです。
このように、骨格によって髪の重心やシルエットが変わると、スタイリングの難易度が左右されてしまいます。
3.つむじの位置・数
生え癖に関して特に大きな影響を及ぼすのがつむじです。
つむじの位置が左右にずれていると髪が偏った方向に流れやすくなり、前髪が割れる、トップが潰れるなどの悩みに直結します。
また、まれに2つ以上つむじがある「二つつむじ」の人もおり、その場合は複雑な毛流れが生じてよりセットが難しくなります。
4.生活習慣や寝癖などのクセ付き
意外と見落としがちなのが、日常生活の中でついた後天的な生え癖です。
たとえば、いつも同じ向きで寝ているとその部分の髪に寝ぐせのようなクセがつき、それが長期間続くことで定着してしまうことがあります。
また、ドライヤーのかけ方や帽子の被り方、ヘアセットの癖なども少しずつ毛の流れに影響を与えていきます。
これらは日々の積み重ねなので、気づかないうちに扱いづらい髪を作ってしまっている場合があります。
生え癖が出やすい部位と原因
生え癖は髪全体に影響を及ぼすわけではなく、特定の部位に集中して現れることが多いです。
特に多いのが前髪・つむじ・サイド・襟足の4箇所です。
そこでよく悩まされる4つの部位について、その原因と特徴を詳しく解説します。
前髪が割れる・浮く
最も多い悩みのひとつが、前髪が左右に分かれてしまう「割れ」や、浮き上がるように立ってしまう「浮き」です。
これには毛根の向き・つむじの影響・生え際の毛流れが大きく関係しています。
前髪は顔の印象を大きく左右するパーツですが、生え癖が最も目立ちやすい場所でもあります。
毛根が斜めに寝ていたり、つむじの位置が近いと前髪が中央で割れたり、左右に流れてしまうことがあります。
また、生え際の毛が斜めや上向きに生えていると、前髪が浮いてしまいスタイリングがしづらくなります。
つむじ周りが割れる・ボリュームがでない

つむじは髪の流れが集中するポイントなので、毛流れが強く出やすい箇所です。
つむじの巻きが強い、もしくは左右どちらかに偏っている場合、トップの髪が割れてしまったりつむじを中心にペタッと寝やすくなります。
その結果、トップにボリュームが出ず、スタイル全体がのっぺりとした印象になりがちです。
特につむじが2つ以上ある場合や、後頭部が平らな人に多く見られます。
サイドが浮く・広がる
日本人に多い「ハチ張り」や「絶壁」などの骨格は、サイドの毛が外に向かって生えやすいです。
サイドの毛が外に向かって生えると、髪が横に広がったり、浮きやすくなってしまいます。
特に耳上やこめかみ付近はボリュームが出すぎると頭が大きく見えてしまうため、シルエット調整が重要なポイントです。
襟足がハネる
襟足の生え癖は、首のカーブに沿って毛が内側や斜め下に向かって生えるケースが多いです。
その結果、毛先が外側にハネやすくなります。
また、枕の接地面でもあるため、寝ぐせの影響も出やすい部位です。
スタイルによっては自然にまとまりにくく、野暮ったい印象になることもあるため、丁寧なドライヤーやブローが必要です。
このように、生え癖の悩みは髪の「質」よりも「生え方」に起因することがほとんどです。
こうした部位ごとの生え癖は、放置するとスタイリングに時間がかかるだけでなく、全体のバランスも崩れがちになってしまいます。
生え癖への対処法

生え癖は放っておくと毎朝のセットに時間がかかり、理想のスタイルも決まりにくくなります。
ですが、日々のケアやスタイリング方法、さらにはカットやパーマなどの工夫でうまく対処することが可能です。
そこで、生え癖を抑えるため毎日のケアと並行して取り入れたい生え癖の具体的な対処法を紹介します。
毎朝の髪を濡らす
生え癖は、一度ついた毛流れや根本の形が乾くとそのまま固定されやすい性質があります。
そのため、寝癖がついた状態や乾いたままの髪にワックスをつけても、思うようにスタイリングができません。
朝のスタイリングでは、まず髪全体もしくはクセのある部分だけでもしっかり水で濡らすことが重要です。
髪は濡れたときに形を変えやすく、乾くときに形が決まるという性質を持っています。
そのため、根本を濡らし直すことでクセがついてしまった流れをリセットすることができます。
寝る前の髪の扱いに気を配る
意外と見落としがちなのが就寝時の髪の扱いです。
枕との摩擦や髪の寝癖が生え癖を悪化させることもあるため、以下のような工夫も生え癖に有効です。
- 髪が長い人はナイトキャップなどで摩擦を防ぐ
- 寝る前は必ず完全に乾かしてから就寝する
- 就寝前にヘアミルクやアウトバストリートメントで摩擦ダメージを防ぐ
朝のスタイリングがしやすくなるだけでなく、ダメージ軽減にもつながります。
根本のブローで方向を矯正
生え癖が強い場合は、ドライヤーを使って根本から方向を矯正することが非常に効果的です。
髪は乾くときの形を記憶する性質があるため、ブローの段階で癖の逆方向にテンションをかけながら乾かすことで自然な毛流れに整えやすくなります。
ここで重要なのが逆方向に乾かすことです。
左に流れるクセをどうにかする場合は、反対の右方向に髪を流して乾かします。
スタイリング剤は軽め〜中程度のホールド力で
強力なスタイリング剤は髪を固める力がありますが、生え癖の影響を受けやすい髪型では動きを整える程度の軽め〜中程度のホールド力のアイテムがおすすめです。
オイルやバーム、軽めのワックスなどを使えば、ナチュラルに形を整えつつ崩れたら手ぐしで整えられるのでおすすめです。
カットで対策する

生え癖が強い部位は、髪の長さや量、毛の重なり方によっても扱いやすさが変わります。
信頼できる美容師に相談して調整してもらうのが有効です。
前髪の浮きやサイドの広がりなどは長さを調整するだけで自然に収まることも多いため、まずはカットでの対策から始めてみるのも良い選択肢です。
ストレートパーマやダウンパーマで対策
セルフケアだけでは解消しきれない強い生え癖には、サロン施術による補正も選択肢のひとつです。
根本の方向を変えたい場合はダウンパーマ、全体を扱いやすくしたい場合はストレートパーマや縮毛矯正が効果的です。
ただし、髪への負担もあるため、美容師と相談のうえ必要な範囲だけに施術をするのがポイントです。
生え癖と付き合う「マインド」も大切

生え癖は、どれだけケアやスタイリングを工夫しても、完全になくなるものではありません。
だからこそ、「うまく付き合っていく」ための考え方、マインドも非常に大切です。
生え癖があると、「髪型が決まらない」「セットがうまくいかない」といったストレスを抱えやすくなります。
ですが、視点を変えると生え癖は個性でもあります。
クセを活かしたスタイルを見つけることができれば、それがあなただけの魅力にもなります。
大切なのは、「生え癖がある自分でも、かっこよくなれる」「工夫次第で変われる」という前向きな気持ちを持つこと。
日々の小さな工夫の積み重ねが、清潔感や自信、垢抜けた印象につながっていきます。
生え癖は工夫と習慣で扱いやすくなる
生え癖は誰にでもある自然な特徴ですが、扱いづらさに悩む人も少なくありません。
けれど、生え癖の傾向を理解し、日々のケアやスタイリングに少しの工夫を取り入れるだけで髪は驚くほど扱いやすくなります。
たとえば、髪の濡らし方や乾かし方、根元のブローの仕方や、カットの工夫によって生え癖の印象は大きく変わります。
また、自分に合ったスタイリング剤を見つけることも、毎朝のセットを快適にするポイントです。
大切なのは完璧を目指すのではなく、自分の髪質と向き合いながらどうすれば魅力を引き出せるかを考えること。
生え癖をネガティブに捉えるのではなく、自分だけの個性として上手に活かしていくことであなたのヘアスタイルはもっと自由で前向きなものになるはずです。